書評)「最高の人材」が入社する 採用の絶対ルール

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「最高の人材」が入社する 採用の絶対ルール [ 釘崎清秀 ]
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感想
採用活動について「心得「求職者を集める」「応募者から選ぶ」「内定辞退を防ぐ」「自社の採用プロセスを評価する」というステップごとに古い常識についての説明→まとめ→正しい常識、とまとまっていてとても読みやすく理解しやすかったです。
 
既に採用に携わっている人やこれから携わる人が読めばそれぞれのステップで必要な正しい知識と陥りがちな罠を学ぶことができて良いと思いました。
 
例えば採用初期でまだ応募者の知識が浅く企業と関係性ができていない段階で「当社を志望した動機は?」と聴いて判断基準にすることに意味はなく、「企業を選ぶ上で大事にしている、または譲れないところは?」とその人の価値観を探り、一致すればどう一致するのかを言語化して伝えることで、企業と応募者が一緒に志望動機を醸成することができる、みたいに具体的に採用面接に活かせそうなTipsも多く学べました。
 
 
ポイントサマリ
 
求職者を集める
  • 4つの観点を整理する
    • 必須要件
    • 優秀要件
    • ネガティブ要件:あってはならない
    • 不問条件
  • 説明会を社員とのコミュニケーションの場にする
  • プレゼンはそんなに聴いていない
  • エントリーの質を上げるためには、合わない人が遠慮する工夫
    • こういう人は合わない、明示する
    • ネガテイブな面も伝える
      • リアリティショックを抑えることにも
      • 合理的な理由を説明できるように
 
応募者から選ぶ
  • 面接官の先入観への対策をする
    • どんな人材が欲しいのかの認識を合わせる
    • 面接官同士でフィードバックし合う
  • 見極め、動機形成は分けて考える
    • 1次と2次で分けるなど
    • 面接シートは見極め用
  • 志望動機は採用プロセスを通して求職者と醸成するもの
    • 購買動機が上がらないのは売り手にも問題がある
    • どんな基準で企業を選んでいるか、から価値観を探る
    • 入社後の働き方がイメージできるようにする
  • 志望度では合否を決めない
  • 当社を志望する理由ではなく、何を大事にして企業を選ぶか
  • 育成が困難なものを洗い出し、人材要件に入れる
    • 育成可能なものは優秀要件に
  • 業務の性質を振り返り、見極めが必要な能力を考える
    • 自ら楽しんで学習できるか
    • 変化に対応できるか
    • 相手の言葉で状況を説明できるか
  • 社風に合っているかどうかを応募者任せにしない
    • 言語化して伝える
    • 内部事情を紹介しながら入社後の活躍イメージを伝える
    • どういう行動や考え方が評価されるかを考える
  • 質問のポイント
    • 仕事をする上で大事にしていること、譲れないことは?
    • 当社以外で惹かれている企業は?重視するポイントは?
    • 来てくれたことに感謝を伝え話しやすい雰囲気を作る
    • 曖昧な回答を否定せずにまず受け止めて、深掘りする
    • 意見の相違はまず受け入れて、自分の考えを伝える
    • メモを取りながら話すことをあらかじめ伝える
 
内定辞退を防ぐ
  • フォローアップは募集時から始まっている
  • 関心度を高める
    • 自社がどのように人の役に立ち社会に貢献しているかを伝える
    • どんな人が活躍しているか、など
  • 志望度を高める
    • 応募者の大事にしている点、価値観に合った自社の特徴を伝える
  • 適応予想度
    • 入社後にどう適応・活躍できそうかを伝える
  • 内定後の過度な説得は逆効果
    • 内定後の意思決定を支援する、情報を提供する
 
自社の課題を見つける
  • 新入社員に採用プロセスを評価してもらうことは有効
  • 関心度、志望度、適応予想度がどこでどう上がったか
  • 採用サイトで関心度は上がったか
  • 説明会で関心度、志望度は上がったか
  • 面接で志望度、適応予想度は上がったか
  • 内定者フォローで十分に支援されたか